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【竹本塾 VOL.47 】従業員満足度と顧客満足度は直結する。人事制度の改変が急務。

2021.11.20

竹本塾

従業員満足度と顧客満足度の関係性と企業収益について

従業員満足度が上がると顧客満足度が上がるという関係性については、実際にいくつもの調査研究で結果として出ています。顧客満足についての権威であり、ハーバード・ビジネス・スクールの教授でもあるジェームス・L・ヘスケットは、「カスタマー・ロイヤルティの経営」の中で以下のような調査結果を明らかにしています。『従業員満足度と顧客満足度との間に、99%の因果関係が認められた』

 

2018年に鈴木研一と松岡孝介が発表した論文「従業員満足度,顧客満足度,財務業績の関係―ホスピタリティ産業における検証―」では、ホテル業を営む日本企業A社を6年間に渡って調査し、従業員満足度と顧客満足度、財務業績の関係を検証しています。結果として『・従業員満足度とサービスの質の相関には、正の関係が見られた ・サービスの質と顧客満足度の相関には、正の関係が見られた ・顧客満足度は、稼働可能客室当り粗利益への効果が認められた』

 

つまり従業員満足度を上げることで、サービスの質が向上し、顧客満足度に繋がり、財務業績というサービス・プロフィット・チェーン(企業が従業員を大切にすることで、従業員のサービス品質が向上し、その結果顧客の満足度、そして企業収益の向上につながるという考え方)が成立したと発表しています。

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二要因理論(動機付け・衛生理論)とは

ではどのようにして従業員満足度を向上させる必要あるのでしょうか。やみくもに従業員満足を向上させるための施策を打っても、空振りに終わっては意味がありません。ここでは、打ち手を打つための「二要因理論」をご紹介させていただきます。

 

二要因理論(動機付け・衛生理論)とはアメリカの臨床心理学者であるフレデリック・ハーズバーグが提唱した職務満足・職務不満足を引き起こす要因に関する理論です。

 

その二要因理論の中でも、仕事の不満足に関する要素のことを衛生要因といい、この衛生要因が満たされないと職務不満足の状態になります。衛生要因が満たされない状態が続いてしまうと従業員の不満が溜まっていき、望まない離職に繋がってしまう可能性があるのです。

 

二要因理論のもう1つが動機付け要因(モチベーター)は、仕事における達成や上司/周囲からの承認、昇格/昇進など仕事への満足感をもたらす項目が含まれています。階層別の研修(管理層へのマネジメント研修など)や組織横断での自社・自身のビジョンやパーパス(存在意義)を検討する場など、組織ぐるみでこのような活動ができている会社は動機づけ要因が高い傾向にあります。

 

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緊急性もって人事制度を整備する

このVUCA(先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態)の時代にあって、何よりも真っ先に解決しなくてはいけないのは衛生要因に紐づく会社の基盤整備です。

この整備を後回しにしては、優秀な人材は数年後には必ず離れていきます。衛生要因には、「人間関係」「会社の方針」「労働条件」などの要素があり、項目を細かく紹介をすると、執務環境(テレワーク制度含む)、リフレッシュ環境、チームワーク、社内の雰囲気、適正な労働時間、休暇の取りやすさ、制度の充実、メンタルヘルス、私生活の充実と支援などが挙げられます。

 

今しなくてはいけないのは会社の方針などを明確に掲げ、それに見合った「人事制度の構築」が求められるのです。弊社にも人事制度の相談が急増しています。数年後に人財で困らないようにするためにも、優秀な人財を確保するためにも、緊急性をもって検討することが必要だと考えます。事業は人が創造し、育むからです。

 

地方でテレワークが定着していなくても、東京の企業では定着しているとすれば、地方に居ながら東京の会社に所属することができる時代になってしまったのですから。

 

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