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新入社員の早期戦力化には、入社後すぐに役立つスキルの習得をさせること【人材育成のタネ,vol.7】
2023.02.21
- 人材育成のタネ
- 竹本塾・竹本図書館
どうすれば新入社員が戦力になれるか?
変化が激しくスピードが求められる昨今、時間をかけて新人・若手を育てるようなことは、なかなか難しいのが職場の実態です。
新入社員が、入社早々さまざまなプロジェクトにアサイン(指示)されたり、これまで中堅社員が担当していた顧客の営業担当を任されたりすることも少なくありません。また、昨今の新人・若手社員はデジタルネイティブ世代であり、さまざまなマニュアルや攻略法にも慣れ親しんでおり、すぐに答えを知りたがる傾向があります。
そのため、先輩や上司側からの「失敗しながら学べばいいよ」「昔、私も同じような失敗をしたよ」などというコミュニケーションではなかなか通用しません。新人・若手社員は、こうした先輩や上司の態度に対して、「必要な知識やスキルであれば、なぜ事前に教えてくれない」と不信感や不満をもつことも少なくないのが実態です。
特に、メールや携帯電話の普及に伴って業務や行動がブラックボックスになりがちな昨今、どのような仕事でも必要な「ポータブル(持ち運び可能)スキル」を早めに学んでもらった上で、できることを少しずつ増やしてもらうことが今の新人・若手には重要になってきます。
若手に必要な3つの”ポータブルスキル”とは?
では、新人・若手のうちに身につけていくポータブルスキルとは、いったい何でしょうか?
ポータブルスキルは大きく3種類にわけることができますが、教育施策を検討する際には、業種・業態・職種ごとの必要性を踏まえて、優先順位をつけることが重要です。
①対課題スキル
1つ目は「対課題スキル(仕事への対応力)」で、ベースとなるのは「ロジカルシンキング」です。
今や多くの企業で階層別教育の基礎教育として導入されているスキルですが、昨今は数字を使ったロジカルシンキングに注目が集まっています。また、その次のステップとして、「問題解決力」を鍛える研修を重点教育施策として導入している企業も近年大幅に増加しています。
②対人スキル
2つ目は「対人スキル(人への対応力)」です。
1対1のビジネスコミュニケーションスキルから、ビジネスマナー、ビジネス文書作成スキルやプレゼンテーションスキルなどが挙げられます。とりわけ各企業で問題になっているのが、新人・若手だけでなく中堅社員も含めて「苦手な人をつくってしまう」傾向です。そのため、コミュニケーションスタイルをタイプ別に分類し、タイプごとの接し方を学ぶ研修などを取り入れる企業が増えています。
③対自己スキル
3つ目は、対自己スキル(セルフマネジメント)です。
セルフリーダーシップやタイムマネジメント、ストレス対応、コンプライアンス関連知識などが該当します。
新人・若手の頃が最も吸収力が高く、社会人としての学び方を身につける大切な時期にもあたります。
スキル教育を通じて、社会人としての学習サイクルを身につけてもらうことが重要です。
そのためにも、職場での実践や周囲からフィードバックをもらえるような関係性を新人・若手が構築していくとともに、仕事を通じて成長していくような職場環境を整えていく取組みも重要なポイントです。