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Z世代の育成について考える 【人材育成のタネ,vol.4】
2023.01.31
- 人材育成のタネ
- 竹本塾・竹本図書館
Z世代が理解できれば、距離を置く必要は無い?
「Z世代」というワードを耳にしたことはありますか?
以前までミレニアル世代と呼ばれていた若年層は、Z世代への変革を遂げようとしています。
本記事ではZ世代の特徴や戦力化させるための効果的な教育方法についてお伝えします。
Z世代は、1990年代後半~2012年頃に生まれた世代が分類されます。
Z世代の最もわかりやすい特徴としては、デジタル機器やサービスが生活の一部になっている点です。代表的なものはスマートフォン、Wi-Fi、オンラインゲーム、サブスクリプション型動画視聴サービスなどがそれにあたります。小中高生の時から自分のスマホを持っているのは当たり前で、スマホのバッテリーとWi-Fiはもはやライフラインとして機能しています。わからないことや疑問に思ったことはすぐにスマホで答えを得ることができるため、情報取得能力が非常に高く、またSNS等を通じて情報を発信する力にも優れています。
特徴としては、SNSやインターネットの世界で育ったZ世代は、自分らしさを重要視する傾向にあります。
社会的にも多様性の考え方が普及させようとする流れもあり、”独自性”や”唯一無二”という言葉に敏感です。
特にSNSにおいては、アカウントという世界観をいかようにも表現できるツールを手に入れたことにより、いかに自分らしさを発信し、周囲に受け入れてもらえるか、承認欲求が非常に強い世代とも言われています。また、Z世代には安定志向という特徴も当てはまります。意外に思われる方もいるかもしれませんが、若年層の終身雇用を望む割合は年々増えています。これは言葉の通りではなく、安定した環境で働きたいというニーズが回答に反映されたものと考えられています。それではどのようにZ世代を育成すればよいのでしょうか。周囲の関わり方について考えていきたいと思います。
①個々の個性を生かせる会社組織を構成する
SNSで自分らしさを発信する環境で育ってきたZ世代は、「自分の個性をどう活かすか」が基準にあります。
そのため育成においてはマニュアルだけでなく、一人ひとりに合わせた指導、フィードバックが効果的です。
また、コミュニケーションの場面においても「○○さんならできる」「○○さんにしか頼めない」といった個人を尊重する言葉がけは、
本人の承認欲求を満たすことができるため有効とされています。
②客観的な評価の方法・基準を示す
Z世代は基準が不透明な評価を嫌います。誰かの主観に基づいた評価ではなく、客観的かつ定量的に評価することができる組織の仕組みを求めています。
③上司がファシリテーターやメンターとして接する
フィードバックを欲しがるZ世代には、常に仕事に対するアドバイスや面談などができるよう、
ファシリテーターやメンターとしての接し方が大切です。形式的なマネジメントではなく、「私はあなたのためにいる」といった
個人を尊重するような血の通ったコミュニケーションが求められています。
Z世代は少々気難しい世代と思われるかもしれませんが、適切なマネジメントを行うことで驚くべき成果を上げることがあります。
これまでの人材育成は、年次や職種に応じて一律的なアプローチが一般的でしたが、今後は個々の特性や状況に応じたアプローチが重要となってくるのです。育成に関わる上司や育成担当者については、Z世代について遠慮したり、距離を置いたりするのではなく、適切に関われるよう、積極的に行動することが必要なのです。