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自分で考え行動する新人・若手の育成法とは?【人材育成のタネ,vol2】

2022.12.13

  • 人材育成のタネ
  • 竹本塾・竹本図書館

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Q.新人・若手が自分で考えて動けない?

今の時代の仕事・職場環境では、「困難な環境下でも自分で考え、周囲に働きかけながら成長し、成果を出す力」が求められますが、最近の新人・若手は、むしろこうしたことを苦手とする傾向があります。時代が求める力と新人・若手の特徴とのギャップが拡大していることが根本的な要因であり、すべての企業が直面している社会的課題です。

そのため、職場で困難な場面に直面したときにどうしてよいかわからず、足が止まってしまうのです。上司や先輩に相談すればよいとわかっていても、失敗や叱られることに慣れていないため、「こんなこともわからないのかと思われるかもしれない」「できない人と思われたくない」「ダメ出しされるかもしれない」「叱責や否定されるかもしれない」といった不安が先に立ってしまい、本当に困っていることや悩みを相談できません。結果的に状況が改善されず、新人・若手の成長にもつながらないのです。

 

 

 

育成側と新人・若手側との思考のミスマッチ

一方、新人・若手のこうした行動は、職場側からは受け身であると捉えられ、注意が増え、指示ばかりの指導育成に陥りやすくなります。上司や育成担当者は、新人・若手の本音がわからないために、手探りの関わりにとどまり、思うようにいかないことから育成の負担感も増していきます。結果として、新人・若手側、育成側の双方がストレスを抱え、なかなか育成が進まない状況が続いてしまうのです。

では、こうした変化を踏まえてどのように育成に取り組んでいけばよいのでしょうか。その鍵は、「困難な環境下で自ら動き成長する力の育成」にあります。今の仕事は難度や複雑性が高く、職場が忙しいため、上司や先輩が新人・若手に深く関わる余裕があまりありません。そうした状況を自分で乗り越えながら、成長し、成果をあげていくことのできる力を育てることが、最も重要なテーマです。

このような課題を解決するためにも、困難に向き合うスタンス(考え方、捉え方)を意図的に育成していくことであり、そのために職場での行動量を増やしてその経験から学ばせていくことです。ポイントは、大きく3つあります。

 

 

 

 

1.「やった経験から学ぶ」ことに目を向けさせる

 

今の新人・若手世代は、高い貢献意欲や成長意識を持っていますが、極端に失敗を恐れるため周囲にどう見られるかといった不安が強まり、消極的な行動になってしまうのです。

そこで、結果だけでなく経験そのものにも大きな意味があると理解してもらう必要があります。失敗だろうと成功だろうと、そこから学ぶことが自分の成長と今後の成功にとって最も重要であると意味づけ、思い切った行動を引き出していく必要があります。

 

 

2.「自分基準」に気付かせる

 

「やった経験から学ぶ」ことが大事だと分かっていても、「周囲にどう見られるか」といった不安が行動のブレーキになることもあります。しかし、その多くが本人の思い込みです。例えば、相談は相手にとって迷惑だ、あるいはできないことをさらけだす恥ずかしいことだと感じている新人・若手が多い一方で、上司や先輩は、むしろ何も相談しない新人・若手に不安を感じています。

そこで、自分の基準を客観視できる機会を作り、自分の思い込みが成長を阻害しているかもしれない、と見方を広げてもらうのが効果的です。具体的な手法としては、相手の立場に立つ、相手の期待をヒアリングする場をもつ必要があります。

 

 

3.できるようになったことにも目を向けさせる

 

とはいえ、具体的な成果がなかなか出ない状況で行動し続けるには、エネルギーが必要なのも事実です。

そこで、例え小さなことであっても「できるようになったこと」に目を向けてもらうことが大切になります。現在挑戦していることは無駄ではなく確実に前に進んでいるのだという実感がもてれば、さらに行動を続けていこうというモチベーションが高まります。

 

 

このようにして、新人・若手社員が自ら思い切って行動する機会を増やしていくと、周囲が関わりやすくなり、学びが増え、徐々に上手くいくことが増えて少しずつ自信をつけていきます。こうしたステップを経て、もう一段難しいことにチャレンジしようという気持ちが生まれ、やがて一人前へと成長していくのです。

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