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OJT教育の落とし穴①~そのOJT教育って本当に機能しているの?~【新米人事の備忘録vol.9】
2025.01.17
- 新米人事の備忘録
- 竹本塾・竹本図書館
●あなたの会社はOJT教育できていますか?
日本企業の多くは、経験を非常に重視する風潮があります。
そのため会社での従業員育成のスタイルも、現場での経験から学び取る「OJT教育」中心の企業が多数です。
しかし同時に、社内の人材育成に問題を感じている企業の割合は全体の約8割に上ると、厚生労働省の調査で指摘されています。
なぜ、企業内では育成が上手くいかないのでしょうか?
OJT教育に効果がないのでしょうか?
この問題の解決について、「なんちゃってOJT教育」となっていないかを振り返ることが重要となります。
●「なんちゃってOJT教育」とは?
そもそもOJT教育(On the Job Training)とは、「実際の業務を通じて人材育成を行う手法」のことを指します。
上司や先輩社員が部下や後輩に対して、実務の中で知識やスキルを指導すること全般を指して呼ばれています。
OJT教育の利点は、現場での実際の仕事の中で実践的なノウハウや知識を身につけられたり、
個々の成長に合わせて現場で柔軟に指導が可能な事が挙げられます。
また社内の人間が教えることから、外部への依頼などで発生するコストがかからないことも魅力のひとつです。
しかし、このOJT教育は気を付けて行わないと「なんちゃってOJT教育」と化してしまいます。
「なんちゃってOJT教育」とは、育成において明確な方針や計画をつくらずに、現場の自助努力だけで育成を回そうとすることです。
「なんちゃってOJT教育」になっている現場では、下記のようないくつかの様子が見られます。
これらのすべては、明確な教育方針や計画が立てられていない、
もしくは現場にしっかりと浸透できていないことが、原因の根っこになっていることが多いです。
この問題を見落としていると、会社側は「教えたつもり・運用できているつもり状態」になってしまい、
水面下では学ばせるべきことが行き届いておらず、徐々に弱体化につながっていきます。
●あなたの会社は教育方針や計画が明確になっていますか?
あなたの会社では、会社の教育方針や教育計画は明確につくられていますか。
さらには、従業員たちに周知・理解させる機会を設けていますか。
「そのような事をしなくても、教育ぐらい上手くいくだろう」と考えられることも少なくありません。
しかし調査によれば、教育方針や計画が明確化されていない企業の経営者・人事担当者と現場従業員との間では、そもそも「社内で教育活動があるのか否か」といったレベルでさえ認識がズレていることも少なくないのです(図1)。
この教育機会の有無でさえ認識にズレが生じるのであれば、その教育の質も高いと推測することは難しいでしょう。
つまり教育方針や教育計画なしに「OJT教育を主軸に、会社の生産性や組織力を高める」という考え方は、
ひどく楽観的であると言わざるを得ません。
むしろ現場にわざわざ労力をかけたり、上手くいかなければ対人トラブルの種にもなることから、
「なんちゃってOJT教育」の放置は危険のもとにもなるのです。
●「なんちゃってOJT教育」状態の脱出には、まず何からすればよいか?
とはいえ、教育方針や計画を立てるには、相応の労力や時間がかかります。
範囲も広いため、短期間で片手間に作ることは難しいです。
では、何から取り組めば良いのでしょうか?
一つ今からでもできることは、新しく教育が特に必要となる機会・場面に着目して考えてみることです。
上記の該当者について、1ヵ月後・3ヵ月後・半年後・1年後などの時点において、
大まかでも良いので、「どのような役割を適切にこなせるようになってもらいたいか」を考えましょう。
そのゴールから逆算して、何を学んでおけば達成できそうかをリストアップすることで、必要な教育が素早く整理されます。
そこを基軸に教育方針や計画、個別の内容へと掘り下げていくことで、実際の改善にまで動けやすくなります。
しかし下記のように、なかなか思うように取り組めないと悩んでいる方も多いと思います。
・そもそもなっておいて欲しい人材像さえ曖昧
・育成する上で教育内容に対する情報が足りない
・整理した結果、OJT教育でできそうにない
・教育方針や計画を従業員に浸透させる術がない
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