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「信頼される上司」と「信頼されない上司」、5つの違いとは?【人材育成のタネ,vol.17】
2023.07.18
- 人材育成のタネ
- 竹本塾・竹本図書館
あなたは、どちらの上司ですか?
部下にとって上司は働く上で避けられない存在であり、日々気をつかっています。
そんな部下の気づかいを受け止め良好な人間関係の構築ができる上司には、共通して5つの特徴があります。それではその5つの特徴を見ていきたいと思います。
①「どう思う?」と部下に意見を聞く
課題や議題に直面した時、真っ先に正解を教える上司と、まずは部下に考えさせる上司がいます。
正解を教えた方がその場は早期に解決できます。しかしこのタイプの上司につく部下は自主性や納得度が低く、不平不満を抱えやすい傾向があるようです。一方、いったん部下に考えさせる上司のもとでは、解決にはやや時間はかかりますが、自ら発想できる部下が育ちます。その結果、のちのち仕事効率が格段に上がるのです。“その場”の効率か、“その後”の効率か。
部下の能力を伸ばす上司ほど、長期的な視野をもって部下と会話をしているようです。
②部下の意見を否定しない
能力を伸ばす上司は、部下の意見に対して「なるほどね」「そうだね」とまずは受け止めます。
意見を否定しない。これは、コミュニケーションにおいてとても大切なポイントです。人は自分の経験を元に意見を持つものです。しかし、その経験は環境や人間関係など個々の要素によってできたものであり、他人が計り知る事はできません。経験が異なる人間同士だからこそ、意見が異なるのは当然です。真っ向から否定していては良い人間関係は構築できません。
部下を伸ばす上司は、否定で済ませるコミュニケーションではなく、「経験させるにはどうすれば良いか」を考えながらコミュニケーションを図っています。
③心を込めた「ありがとう」が言える
上司の指示で部下がコピーをとってくれた時に「ありがとう」と言って受け取る上司は多いでしょう。
しかし、言葉に心が込もっていない上司もいます。“雑務は部下がするものだ”と無意識に思っているのが言葉に現れているのです。コピーのみならず、お茶出しや郵送物の発送、電話や来客対応など、これらは“部下がやって当然の仕事”ではありません。仕事は協力して進めるものです。
上司が上司としての仕事に集中できるのは、部下が雑務に協力しているからです。上司も部下も同じチームの仲間です。部下を伸ばす上司は、その点をよく理解しています。だからこそ、心が込もった「ありがとう」が言えるのだと思います。
④「ありがとう」の理由を伝える
どれほど単純な仕事でも、完璧にこなすためには努力が必要です。部下を伸ばす上司は、その努力を決して見逃しません。例えば、部下が迅速に対応してくれた時「ありがとう。すぐ対応してくれて助かった。」と伝えると、部下はとても嬉しそうな表情を見せます。早急に対応した努力をわかってもらえると安心するのでしょう。そんな小さな日々のやりとりを積み重ねながら、上司と部下の信頼関係は築かれていくのではないでしょうか。
⑤“上司”の意味とは?
上司とは、「上で司る」と書きます。組織を上から司る立場です。ところで、皆さんはこの「上」をどの様な意味で捉えていますか?「偉い立場」と捉える人が多いようですが、部下を伸ばす上司たちを見てきて、私は別の意味がある事に気が付きました。上司という言葉についている「上」の意味は、“俯瞰して全体を見渡す”ではないでしょうか?
部下を伸ばす上司は、少し離れた位置から組織や部下を見渡した言動をしています。これは容易な事ではありません。
上司自身も組織や業務に対して真摯に向き合っていないとできない事でしょう。そんな風に頑張ってくれる上司だからこそ、部下に信頼され目標とされるのです。改めて、どのようなスタンスで部下に接するか。結局は取り組み姿勢によって、仕事の成果は変わってきます。